2008 Fiscal Year Annual Research Report
高速電気化学反応が可能な酸化物/炭素複合体のソノケミカル法による作製
Project/Area Number |
20656156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
日比野 光宏 Kyoto University, エネルギー科学研究科, 准教授 (20270910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八尾 健 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50115953)
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Keywords | 高速電気化学反応 / 複合体材料 / 電極材料 / ソノケミストリー / 電気化学デバイス / 酸化銅 / 酸化鉄 |
Research Abstract |
高速充放電を可能とするような酸化物超微粒子を得るため、Pourvaix図(pH-電位関係の図)をもとに、酸化物が平衡相として存在しないpH領域、すなわち粒子が安定に成長しない領域となるよう鉄、ニッケル、銅などの硝酸塩あるいは塩化物の水溶液や酸化物微粒子の分散液を調製し、20〜100kHzまでの範囲で超音波照射した。ニッケルについて硝酸塩を用いることで水酸化物微粒子が得られた。酸化物粒子としては、銅系において超音波の効果でCuO微粒子が得られた。あらかじめ溶存酸素を除去しておいたpH4.67の酢酸-酢酸カリウム緩衝液に酸化銅(I)Cu20のを分散させ、酸化剤として過酸化水素水を加え、超音波装置(20kHz,1kW)で3時間処理後、0.1μmのフィルターで吸引濾過・洗浄し120°C、24時間乾燥することで得られた試料はXRDからCu20とCuOの混合物であり、熱重量分析により組成は0.63Cu20-0.37CuOであることがわかった。超音波処理を行わない場合には、CuOの生成は非常に僅かあったためCuOの生成は超音波照射に起因することがわかった。得られた試料に対して過塩素酸リチウムのプロピレンカーボネート溶液中でサイクリックボルタンメトリを行ったところ、市販のCu20のCuOと同様な電位でピークが見られた。このときCuOに起因するピークが非常に大きく大きな電流での電気化学反応が可能であった。これは生成したCuOの粒子が非常に小さいことに起因すると考えられる。また酸化鉄系においては、超音波による分散により均一な炭素との複合体を得ることができた。
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