2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20657012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高田 忍 Osaka University, 理学研究科, 助教 (40456992)
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Keywords | 植物 / 胚発生 / 位置情報 / 転写因子 |
Research Abstract |
耕究代表有は、シロイヌナズナのホメオボックス遺伝子であるATML1の位置依存的な発現に必要充分なシス配列に作用する全転写因子を同定するための新しい手法を開発している。 1.平成20年度は、約1000の転写因子クローンを入手し、one-hybrid用ライブラリーを作成した。このライブラリーは、ヒストンなどの非特異的なDNA結合因子を含まないので、1μgのライブラリーを形質転換するだけで、ATML1のシス配列に作用する転写因子を同定することができた。また、各クローンの存在量を均一にすることで、植物で転写量が低いと思われる転写因子も選抜することができた。 2.また、ATML1のシス配列を含むクロマチン領域の免疫沈降と質量分析を組み合わせて、植物細胞内で転写制御領域に実際に存在している転写因子複合体を生化学的に明らかにする実験も進めている。平成20年度は、(1)レプリコンを持つコンストラクト、(2)レプリコンの複製に必要なRep遺伝子を発現誘導するためのコンストラクト、(3)構成的プロモーターの制御下でタグ付きのGal4とLexA発現するためのコンストラクトをホモ接合体として持つ形質転換体を作製した。 3.さらに、シロイヌナズナの全転写因子の中で、特定の細胞・組織でのみ転写活性化能を持つ転写因子を半網羅的にスクリーニングすることで、位置情報を伝達する転写因子の候補を探している。平成20年度は、転写因子とGal4のDNA結合部位の融合タンパク質を、構成的なプロモーターを用いて植物全体で発現させるためのGateway対応ベクターを作製した。また、転写活性を検出するためのレポーター系統の作製、ホモライン化をおこなった。Gal4にVP16転写活性化部位を融合させたものをこれらの系統で発現させたところ、レポーター遺伝子の発現を確認することができた。
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Research Products
(2 results)