• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2008 Fiscal Year Annual Research Report

昆虫の概潮汐リズムをもたらす分子および神経機構

Research Project

Project/Area Number 20657017
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

沼田 英治  Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授 (70172749)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 志賀 向子  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90254383)
後藤 慎介  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70347483)
Keywords行動生理 / 環境適応 / 概潮汐リズム / 概日リズム / RNA干渉法 / 時計遺伝子
Research Abstract

(1)マングローブスズの成虫を沖縄県宜野座村のマングローブ林において採集した。
(2)マングローブスズ成虫の歩行活動リズムを長期間にわたって記録するシステムを構築し、野外で採集した成虫および実験室で飼育した成虫の活動リズムを、明暗サイクルのもとおよび全暗条件で記録した。その結果、約12.5時間周期の明瞭な概潮汐活動リズムがみられ、これは明暗のサイクルには同調しなかった。しかし、明暗サイクルの下では、明期の活動が抑制された。しかも、この活動抑制は、光による直接の抑制だけでは説明がつかず、主観的明期の活動を抑制する概日リズムがあることが明らかになった。
(3)マングローブスズにおける概日時計遺伝子period遺伝子をクローニングし、その塩基配列の一部を決定した。
(4)このperiod遺伝子の一部配列に相当する2本鎖RNAを合成し、成虫に注射することによってperiod遺伝子の発現抑制(RNA干渉法)を行った結果、概潮汐活動リズムの発現およびその自由継続周期には影響はなかったが、それを修飾する概日リズム成分が消え、主観的明期と主観的暗期の活動量の違いがみられなくなることがわかった。対照として生理食塩水を注射したものや大腸菌のアンピシリン耐性遺伝子の2本鎖RNAを注射したものでは効果はなく、概潮汐リズムおよび、概日リズムが残った。
以上より、マングローブスズの概潮汐リズムは、period遺伝子の関係する概日リズムとは異なる分子機構によりもたらされると考えられる。

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi