2009 Fiscal Year Annual Research Report
砂漠化対処と持続的生物資源利用のための生態・経済統合モデルの開発
Project/Area Number |
20658010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大黒 俊哉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (70354024)
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Keywords | 砂漠化 / 持続的生物資源利用 / 生態・経済統合モデル / 中国内蒙古 / ホルチン砂地 / モンゴル |
Research Abstract |
北東アジアの草原地域(中国、モンゴル)を事例地域として以下の調査研究を実施した。 1.統一的調査フレームの開発 平成20年度の調査結果に基づき,抽出されたサンプリングサイトが妥当であるかを再度チームディスカッションにより検証したうえで,新たに入手した統計情報・指標等を加えて調査区タイプの分類精度を高めた。また,サンプリングサイトを追加してデータ蓄積の充実化を図った。 2.自然環境調査および生態系モデルの開発 より詳細なスケールでの環境動態を把握するため,トランセクト調査により,植生・土壌・微地形の配列及び変動を調査した。さらに高解像度衛星画像を利用して,植生機能タイプごとの空間分布の解析を行った。生態系モデルについては,フィールドデータおよび既存資料等を用いて入力パラメータの整備を行ったうえでプロトタイプを作成し,フィールド調査結果を高精度で再現できることを確認した。 3.農家家計調査および農家経済モデルの開発 平成20年度に引き続き,サンプリングサイトでの農家家計調査を継続して行い,農業・牧畜生産に関する経営内容,家計消費に関する項目ならびに人口統計学的情報を収集した。このデータに地理情報を付与したうえで、農家経済モデルを開発し、農家の生産・消費行動における経済効率性の予測・評価を行った。 4.生態・経済統合モデルの開発 2)及び3)で開発された生態系モデルと農家経済モデルのカップリングを行い,統合モデルフレームを作成するとともに、地方政府のヒアリング調査等に基づき具体的な土地利用シナリオを検討した。
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Research Products
(18 results)