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2009 Fiscal Year Annual Research Report

神経変性疾患モデルとして昆虫を利用するための基盤研究

Research Project

Project/Area Number 20658015
Research InstitutionNational Institute of Agrobiological Sciences

Principal Investigator

霜田 政美  National Institute of Agrobiological Sciences, 制御剤標的遺伝子研究ユニット, 主任研究員 (80344000)

Keywords行動異常 / 疾患モデル / 神経変性 / プリオン / BSE / クロイツフェルトヤコブ病 / 昆虫 / サーカディアンリズム
Research Abstract

行動異常に関わる疾患モデルとして"昆虫"の利用を図ることを最終目標とし、人や家畜に感染する神経変性疾患プリオン病について、ショウジョウバエとカイコという2つの昆虫種の長所を使い分けながら、全く新しい昆虫疾患モデルの構築を試みた。具体的には、プリオン(Prion)遺伝子とそのホモログであるシャドー(Shadoo)遺伝子を導入したトランスジェニックハエを作製し、行動解析や脳の病理解剖を通して、両タンパク質の生体への影響を検証した。本年度は実施計画に則り、以下の実験を行った。
平成20年度に作製したプリオン遺伝子およびシャドー遺伝子を導入したトランスジェニックショウジョウバエについて、寿命・歩行能力の他、活動性・睡眠性などについて詳細な行動解析を行った。timeless-Gal4系統を用いた強制発現体について、サーカディアンリズムへの影響を調べたところ、恒暗条件下において平均約23.5時間の活動リズムを示し、周期性の失われた個体はほとんど出現しなかった(5%未満)。生物時計を司る側方ニューロン群の形態を免疫組織染色法により調べたところ、細胞形態に異常は認められなかった。つぎに、トランスジェニックショウジョウバエの脳ホモジネートのカイコ頭部への注射であるが、ショウジョウバエの段階で何ら異常が認められなかったために断念した。そこで、より広範な神経細胞において影響を探るため、ドーパミン神経および神経において働くGal4系統を用いて、プリオン遺伝子およびシャドー遺伝子の強制発現を誘導し、何らかの異常が出現するかどうかを検証した。その結果、一部の個体に寿命短縮と登壁行動の活性低下が認められた。ドーパミン神経の免疫染色では、神経の脳内分布や形態に特段の異常は認められなかったため、脆弱化と遺伝子発現の関係を断定するには至っていない。本課題終了後も、引き続き、分析を進める計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] カイコの突然変異体"縮み蚕"における筋収縮の誘導要因2010

    • Author(s)
      沼尻侑子
    • Organizer
      第62回日本動物学会
    • Place of Presentation
      筑波大
    • Year and Date
      2010-03-13

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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