2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20658056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
竹内 康 Tokyo University of Agriculture, 地域環境科学部, 教授 (90271329)
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Keywords | ロードヒーティング / 熱伝導解析 / 融雪モデル |
Research Abstract |
本研究では,温水パイプの耐久性と電熱シートの簡便性を兼ね備えたハイブリッドタイプのヒーティング装置の開発を行うとともに,ロードヒーティングへの適用性に関する検証実験を行うことを目的としている。平成20年度は,ヒーティング装置の検証実験を行う際にヒーティングによる融雪量と気象条件による融雪量とを把握する必要があるため,新潟県妙高市立姫川原小学校に設置したウェザーステーションの観測データから日射量・気温・風速および日照時間による融雪量と降雨による融雪量を取り入れた融雪モデルを提案(平成21年度農業農村工学会全国大会にて発表予定)した。 また,ヒーティング装置の開発では,ヒーティングパイプ内に封入するガスの種類およびパイプの形状を変化させた加熱実験を行うとともに,大学内の大型冷凍施設においてヒーティングに伴う舗装体内の断熱層の影響を実験的・解析的に検討した。ガスの種類の検討では,代替フロンHCFC,ヘリウムガス,アルゴンガス,液化石油ガスの4種類を用い,パイプ形状の検討では,ストレート管,ループ管,多重ループ管を用いた。その結果,ガスの種類のうち最も良い効果を示したのが代替フロンガス,続いて液化石油ガスであったが,封入圧力によって温度上昇性能が著しく変化したことから,これについては平成21年度も引き続き検討を行うこととした。また,パイプ形状については,多重ループ管以外の温度上昇効果は小さく,また多重ループ管であっても加熱面積が放熱部の10%程度必要であることがわかった。さらにヒーティングパイプ埋設層下部に断熱層を設けることで融雪効率が上昇するとともに,非定常熱伝導解析により雪と接する舗装表面温度を予測可能であることがわかった。 この他,舗装体内にヒーティングパイプを埋設したときの上載荷重に対する構造的安定性を検討するために,新潟県妙高市で採取した路床土の変形特性について検討した。その結果,アスファルト舗装にパイプを埋設した場合には,路床の永久変形に起因する"わだち掘れ"によるパイプ損傷が懸念されるため,コンクリート版内部にパイプを埋設するのが有効であることがわかった。
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Research Products
(1 results)