2009 Fiscal Year Annual Research Report
光応答性誘導体化試薬の開発と高精度分離分析への適用
Project/Area Number |
20659006
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
大庭 義史 Nagasaki International University, 薬学部, 教授 (50274478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 沙織 長崎国際大学, 薬学部, 助手 (60435138)
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Keywords | 分析化学 / クロマトグラフィー / フォトクロミック化合物 / 電気泳動 / 誘導体化 |
Research Abstract |
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、医薬品、生体成分、環境成分等の分離における有用な手段であるが、極微量成分の高感度検出を行う際、測定対象物質を夾雑成分から更なる高精度に分離することが求められる。 本研究では、光照射により化学的・物理的性質が変化する化学物質、フォトクロミック化合物を母格として持つ誘導体化試薬を用いる新規分離手法の開発を試みた。この方法では、フォトクロミック化合物で誘導体化された測定対象物の溶出時間を、HPLC移動相の組成を変化させることなく照射する光(可視光と紫外光)を切り替身えることにより制御することで、従来にない測定対象物質の夾雑物質がちお高精度な分離が強く期待できる。 前年度に引き続き、光照射から変化するまでにかかる時間、光照射前後における化合物の安定性、溶解性などの点を考慮し、誘導体化指示薬の母核として有用なフォトクロニック化合物のスクリーングを行った。スクリーニングの結果、スピロピラン類が有用と思われこれら化合物について、HPLCを用いて可視光および紫外光照射による分離挙動の変化について調査を行った。当初は透過性チューブに充てん剤を封入したものをカラムとして利用する考えであったが、短カラム、透過性チューブ(光照射部位)、分離カラムの組合せでの分離を行っている。一方、母格への測定対象花谷物に対する反応部位の導入については、精製等の問題があり、現在継続して合成を試みている。
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Research Products
(1 results)