2009 Fiscal Year Annual Research Report
化学療法による遺伝病克服への挑戦:デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療薬の開発
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20659017
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
林 良雄 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 薬学部, 教授 (10322562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 有理 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (70459725)
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Keywords | 薬学 / 遺伝病 / 有機合成化学 / 筋ジストロフィー / ネガマシン / 遺伝子読み飛ばし |
Research Abstract |
本研究課題は、遺伝病の化学療法を開発するために(+)-ネガマイシンに焦点を当てた創薬研究を展開するものであった。昨年度までの研究から、不斉を持たないBoc-glycinalを出発原料として(+)-ネガマイシンを効率的に合成するルート(8工程、総収率41%)を確立したことから、今年度は誘導体合成に注力した。異なった立体配置を有する5-epi-negamycinを含む約20種類の誘導体を合成し、活性評価を行った。その結果、陽性対照のゲンタマイシン(GM)より強力なリードスルー活性を示す誘導体は、N3および5-epi-negamycinであった。GMと同程度のリードスルー活性を示した誘導体は、5種あった。N3以外にもリードスルー活性を有する誘導体を同定できたことから、今後の創薬研究展開により、さらに良好なリードスルー活性を有する誘導体の創出が期待できる。一方、誘導体N3は、mdxマウスにおいて血清クレアチンキナーゼ活性を有意に低下させるとともに、免疫組織学的検討からジストロフィン蛋白質の発現を若干誘起した。これらの結果から、N3は強力ではないが、有効に機能し、筋組織の保護効果を発揮できたと思われる。また、N3投与は、mdxマウスの体重減少を惹起しなかったことから、ネガマイシンよりも毒性が低いことが示唆された。今後、実際のジストロフィン発現量等の測定が必要であるが、毒性が低いことから、医薬品としてのさらに高次の評価を行う価値のある分子である。このような新規化合物が創製できたことは、2年間に渡って実施した本挑戦的萌芽研究の成果である。我々は、今後も本創薬化学研究を継続し、様々な誘導体を合成し、その構造活性相関研究から活性発現に必要な官能基の同定やネガマイシンの機能発現機構解明を実施する。そして、世界のために筋ジストロフィー治療薬創製を成功させたい。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Synthesis of (+)-Negamycin and Derivatives2009
Author(s)
Yakushiji, F., Nishiguchi, S., Sydnes, M.O., Taguchi, A., Regnier, T., Kajimoto, T., Node, M., Kiso, Y., Yamazaki, Y., Hayashi, Y.
Organizer
3rd Asia-Pacific International Peptide Symposium / 13th Korean Peptide and Protein Symposium : "Peptides at Cutting Edge"
Place of Presentation
Jeju Island, Korea
Year and Date
2009-11-08
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[Presentation] Synthesis and Antimicrobial Activity of (+)-Negamycin Derivatives Focused on the Hydrazine Amide Moiety2009
Author(s)
Taguchi, A., Ina, M., Yamazaki, Y., Yakushiji, F., Takahashi, Y., Kiso, Y., Hayashi, Y.
Organizer
46th Japanese Peptide Symposium
Place of Presentation
北九州
Year and Date
2009-11-04
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[Presentation] Efficient Total Synthesis of (+)-Negamycin and Its Derivatives as Potential Chem otherapeutic Agents for Genetic Disease2009
Author(s)
Taguchi, A., Nishiguchi, S., Regnier, T., Sydnes, M.O., Ozeki, M., Node, M., Kiso, Y., Hayashi, Y.
Organizer
7th AFMC International Medicinal Chemistry Congress
Place of Presentation
Cairns, Australia
Year and Date
2009-08-23
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[Presentation] Efficient total synthesis of dipeptidic antibiotics (+)-negamycin and its derivatives.2009
Author(s)
Hayashi, Y., Taguchi, A., Regnier, T., Nishiguchi, S., Kiso, Y.
Organizer
21st American Peptide Symposium
Place of Presentation
Bloomington, IN, USA
Year and Date
2009-06-07