2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト胚性幹(ES)細胞を生かすことができるヒトフィーダー単離システムの創成
Project/Area Number |
20659057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
美留町 潤一 National Research Institute for Child Health and Development, 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (00347543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿久津 英憲 国立成育医療センター(研究所), 生殖・細胞医療研究室, 室長 (50347225)
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Keywords | 再生医療 / 細胞移植 / 幹細胞 / 発生 |
Research Abstract |
ヒトES細胞を再生医療へ応用するため、異物を排除したヒトES細胞培養システムの構築を目指す。本研究では、ヒトES細胞の未分化性を保つフィーダー細胞検定システムを構築する。周産期、成育期の組織より細胞ラインを樹立培養する。国立成育医療センター倫理委員会において倫理審査を受け既に承認を受けており、適切なインフォームドコンセント手続き経て組織を得た。具体的には、胎盤、臍帯、羊膜などの胎児付属物や手術検体として得られる骨・軟骨組織からの間葉系細胞である。ヒト由来間葉系幹細胞の培養法の確立、細胞形質の解明、可塑性の検討等を行った。これまでの先行実験により同じ組織内においても部位の違い(例えば臍帯の胎児側と胎盤側)により遺伝子発現パターン等違いがあることがわかってきており、本研究では解剖学的な組織形態に着目し、分離した各組織から細胞ラインを樹立した。更に、細胞を樹立する過程で現在使用している牛胎児血清を除去した異種由来物を排除した培養環境条件を検討した。 カスタムメードcDNAアレイ作成・解析装置及びAffymetrix社GeneChipシステムを用いて、発現遺伝子解析をおこなった。既存の細胞ラインマイクロアレイデータをヒトES細胞未分化維持に働く遺伝子発現を中心にクラスタリング解析を行った結果、最初のふるい分けができた。これらのデータを蓄積することで、各組織別の特性が未分化維持に働く遺伝子発現パターンに影響を与えている可能性も検定できるため、今後のフィーダー細胞樹立のための基礎的データとなり得る。
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