2009 Fiscal Year Annual Research Report
セメントによる加水分解反応由来の室内空気汚染物質―生体影響機序及び発生源の探索
Project/Area Number |
20659094
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
上島 通浩 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 教授 (80281070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 民江 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10020794)
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Keywords | 衛生 / 環境 / 社会医学 / リスク評価 / シックビル症候群 |
Research Abstract |
シックハウス対策済みの建物で2-エチル-1-ヘキサノール(2E1H)の空気中濃度が高く、シックビル症候群(シックハウス症候群)、化学物質過敏症状、強い疲労症状が生じるが、病態は不明で、また、2E1H発生量を決定する要因にも不明な点が多い。今年度は、患者の客観的な生体指標及び予防対策を探索することを目的に、以下の検討を行った。まず、化学物質過敏症状とヒトヘルペスウイルス6型(HHV6)、 7型(HHV7)再活性化が関連するか明らかにする目的で、過敏症状を訴える患者7名から連続5日間唾液を採取し、HHV6、 HHV7のウイルス量を測定するとともに、アルデヒド脱水素酵素2型(ALDH2)の遺伝子多型を調査した。唾液中HHV6はほとんど定量下限値以下で、HHV7については個体差がきわめて大きく、いずれのウイルス量についても症状との関連は乏しいと考えられた。ALDH2多型は、ALDH2*1/1が4名、ALDH2*1/2が3名、ALDH2*1/2が1名であり、不活性型が多い傾向は認められなかった。 また、2E1H発生側の要因解明のために、コンクリートスラブに床材を直接貼付した直床構造の室内(n=45)とコンクリートスラブと床材が接触しない二重床構造の室内(n=51)との問で2E1H濃度を比較した。直床の室内での2E1H濃度の幾何平均値(最小~最大)は48.7 (0.4~3006)μg/m3であったのに対して、二重床の室内では55.7 (1.0~371)μg/m3であった。97室中9室で総揮発性有機化合物の暫定目標値(400μg/m3)を上回る2E1H濃度が検出されたが、いずれも直床の室内であった。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
那須民江, 他
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Journal Title
内科学総論 病因・病態 中毒 1. 中毒の病態. 内科学書改訂第7版Vol.1(小川聡編)(中山書店)
Pages: 62-64
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[Journal Article]2009
Author(s)
上島通浩, 他
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Journal Title
内科学総論 病因・病態 中毒 2. 工業毒中毒. 内科学書改訂第7版Vol.1(小川聡編)(中山書店)
Pages: 64-66
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[Journal Article]2009
Author(s)
上島通浩, 他
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Journal Title
シックハウス症候群対策におけるアートとサイエンス. 健康文化振興財団紀要(健康文化振興財団)
Pages: 29-32
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