2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20659128
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
福田 恵一 Keio University, 医学部, 教授 (20199227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 慎介 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90398628)
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Keywords | 心臓 / 転写因子 / 心筋細胞 / ANP / Nkx2.5 / インプリンティング遺伝子 / ホメオボックス / ミオシン軽差 |
Research Abstract |
本研究では、胚性幹細胞が心筋細胞に分化する過程で特異的に発現が増強する遺伝子群をDNAアレイ解析でスクリーニングした結果、Znフィンガーモチーフを6カ所持つ転写因子Zac-1を見出した。Zac-1はいくつかの臓器で発現が観察されたが,胎生期には心臓で特異的に発現が強く、他の臓器ではほとんど発現していなかった。このZac-1の心臓発生、心筋特異的転写制御を解析し、同時にZac-1の遺伝指欠損マウスを作成することにより、心筋発生におけるZac-1の意義を解析した。Zac-1の細胞内の核に局在し、心臓発生に伴い発生早期からどの一生涯心臓に発現していた。心臓特異的構造蛋白あるいは分泌蛋白であるANP、BNP、α-MHC(α-ミオシン重鎖)の発現に関与していた。ANPのプロモーターのNkx2.5の結合部位の近接した部分にZac-1が結合することを同定した。Zac-1は既知のどの転写因子よりもANPの転写活性を常勝させた。Zac-1の種々のdeletion mutantを作成し、DNA結合部位の同定を行った。Zac-1は他の心臓特異的転写因子Nkx2.5、GATA4、MEF2Cとの協調作用を示した。Zac-1のジンクフィンガーモチーフと転写因子Nkx2.5のホメオボックスドメインが両者の結合に関与していた。Zac-1遺伝子を遺伝子ノックアウトした際には心臓は形成されなかった。Nkx2.5遺伝子をノックアウトするとZac-1の発現は低下することから、Nkx2,5の下流にZac-1遺伝子の発現がコントロールされていることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)