2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20659136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
河原 克雅 Kitasato University, 医学部, 教授 (70134525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和生 北里大学, 一般教育部, 教授 (40189030)
坂本 尚登 北里大学, 医学部, 講師 (80187046)
安岡 有紀子 北里大学, 医学部, 助教 (50348504)
福田 英一 北里大学, 医学部, 助教 (20433716)
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Keywords | nNOS / nitric oxide / macula densa / MALDI-TOF MS / furosemide / reductase domain / calmodulin binding site |
Research Abstract |
株化培養マウスマクラデンサ細胞(NE-MD)の神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS;65kD)は、furosemide(ループ利尿薬)投与や低[NaCl]溶液下で発現量が増加した(誘導型)。このため、脳・心筋(constitutive)や髄質内層集合管(depressive)のnNOS蛋白(140-160kD)とは、発現調節が異なると考えられる。NE-MD細胞の実験液にfurosemide(12μM)を添加し、2時間後、発現量が増加するスポット(6個)を選んだ(アガロースゲル二次元電気泳動法)。切り出したゲルを酵素処理し、MALDI-TOF MS法で各スポットのペプチド断片(配列)を解析した(MS Fit法)。Furosemide-induced nNOS蛋白(ペプチド断片)を同定し、その分子構造を明らかにした。その結果、酸化ドメインに位置するヘム結合部位、PDZ結合部位は存在していたが、還元ドメインに属するFMN結合部位、FAD結合部位、NADPH結合部位の主要配列が存在しなかった。 2次元電気泳動のゲルをPVDF膜に転写し、抗nNOS抗体(Cayman社,USA)によるウェスタンブロット実験を行ったところ、1124〜1140アミノ酸残基、1515〜1526アミノ酸残基を認識する抗体によって認識された。しかし、還元ドメイン類似構造を持つ蛋白質を同定することはできなかった。NOS蛋白還元ドメインの欠如は、NO産生における電子伝達機能に大きな影響を与える事から、nNOS蛋白活性に少なからず影響している事が推察される。MD細胞のnNOS蛋白は、還元ドメインの大欠失にもかかわらず、L-Argを基質としてCa^<2+>濃度依存性にNO産生を増加させる機能を保持していた。これらの実験結果から、マウス腎MD細胞のnNOS蛋白は、カルモジュリン結合部位が残存していると推測される。
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Research Products
(7 results)