2008 Fiscal Year Annual Research Report
細菌間情報伝達物質を用いた新しい感染症治療に関する研究
Project/Area Number |
20659160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
舘田 一博 Toho University, 医学部, 准教授 (20236558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 良和 東邦大学, 医学部, 助教 (90246695)
堀川 学 東邦大学, サントリー生物有機科学研究所, 研究員 (70270569)
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Keywords | 感染症 / 病原因子 / 治療法 / 細菌間情報伝達 |
Research Abstract |
(1)緑膿菌autoinducer分子3-oxo-C_12-HSLとその誘導体の合成 これまでに蓄積されているautoinducer誘導体を用いて、本物質の抗微生物薬としての可能性に関して新規の実験を展開した。autoinducer誘導体に関しては、これまでに30を超える化合物を合成しているが、本研究ではその中でいくつか活性の強い誘導体を見出すことができた。 (2)autoinducer誘導体の抗微生物活性の評価 autoinducer誘導体の抗微生物活性に関して、いくつかの病原体に対する抗菌活性および毒素産生抑制作用などを検討した。特にClostoridium difficileに対して強い抗菌活性を有する化合物を見出すことができた。 (3)autoinducer誘導体の構造-活性相関 autoinducer誘導体の抗微生物活性に関して構造-活性相関の視点から検討を行った。本研究により、化合物の構造と抗菌効果との関連について解析することができた。 (4)autoinducer誘導体の抗微生物活性の作用メカニズムの解析 autoinducer分子を作用させたC. difficileにおいてグラム染色性の変化、細胞壁構造の膨化が生じることを電子顕微鏡により確認することができた。また、本化合物の細胞壁への集積を証明することができた。また、これら化合物と各種抗菌薬の相乗効果を検討したところ、アミノグリコシド剤との併用において特に強い相乗効果が認められることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)