2008 Fiscal Year Annual Research Report
かゆみ過敏に関わるセマフォリン3a産生の表皮と真皮での相反性
Project/Area Number |
20659176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
戸倉 新樹 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 教授 (00172156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 美和 産業医科大学, 医学部, 講師 (00341503)
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Keywords | かゆみ / 神経反撥因子 / 神経成長因子 / セマフォリン / 皮膚 / 表皮 / 真皮 |
Research Abstract |
知覚神経の伸長は、かゆみ過敏の一つの重要な因子である。知覚神経とくにC線維はかゆみに関わる神経線維であり、その伸長は神経成長因子により正に制御され、神経反撥因子により負に制御されている。神経反撥因子の中で最も重要な因子の一つにセマフォリン3Aがある。正常表皮ケラチノサイトと正常真皮線維芽細胞のセマフォリン3A発現についてreal-time PCRで検討した。ケラチノサイトと線維芽細胞をそれぞれ培養した。ケラチノサイトではカルシウム濃度を増殖に適した低濃度から分化に適した高濃度まで変えたところ、セマフォリン3Aの発現は高カルシウム濃度で増強し、低カルシウム濃度では低下した。同時に検討した神経成長因子であるnerve growth factor (NGF)の発現は、カルシウム濃度によって変化せず。C線維の表皮内伸長は神経反撥因子によって制御されていることが明らかとなった。加えて、正常状態では表皮外層にいくに従いC線維の表皮内神経伸長が抑制されることが示唆された。一方、線維芽細胞にアレルギー性炎症やかゆみに重要な働きをするヒスタミンを添加したところ、セマフォリン3Aの発現は低下した。肥満細胞からヒスタミンが多量に放出された微小環境では、線維芽細胞のセマフォリン3A発現が低下し、真皮での自由な神経伸長が促されることが推測された。以上より、セマフォリン3Aは神経の伸長を抑えることにより、C線維の真皮と表皮での伸長を制御していることが示唆された。
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Research Products
(19 results)