2008 Fiscal Year Annual Research Report
解剖学的標準化の変換ベクトル場で脳萎縮を表現する方法の開発とその応用
Project/Area Number |
20659183
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福田 寛 Tohoku University, 加齢医学研究所, 教授 (30125645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 和則 東北大学, 加齢医学研究所, 技術職員 (20375116)
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Keywords | 脳形態変化 / 加齢 / MRI / ベクトル場 / アフィン変換 / 非線形変換 |
Research Abstract |
本研究では、脳の加齢形態変化を脳の変形としてとらえ, 解剖学的標準化の変形ベクトル場で表現する新たな解析法の開発を目的としている。精密な解剖学的標準化を行う場合, まず線形変換(アフィン変換)でおおまかに脳形態と位置を合わせた上で, 次に精密な非線形変換を行う必要があるが, この二つのステップが不連続となるため, 全体の変形量を一つの様式で表現できないという大きな問題があった。平成20年度は, この問題へのアプローチとして, アフィン変換をベクトル場表現に変換し, 続く非線形変換のベクトル場に繰り込むことで, 全体の変形を一つの様式に表現する方法の開発を行った。具体的には二つのアルゴリズムの開発を行った。第一に, 12のパラメータによって決まるアフィン変換の数式表現を, 脳画像マトリクス内のベクトル場表現に変換するアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムを用いて, 平行移動, 回転, 拡大・縮小等のアフィン変換をベクトル場表現に変換し, 実際の脳画像に適用して変形することで, 動作検証を行った。第二に, 二つの変形ベクトル場を合成するアルゴリズムの開発を行った。開発したアルゴリズムを用いて二つの変形ベクトル場を一つのベクトル場に合成し, 実際の脳画像に適用して変形を行い, 期待される合成写像が実現していることを確認した。本研究により, 脳形態の変形を一つのベクトル場で扱うことが可能となった。従来のVBMの手法は, 両者に統計学的差がある部位を相互の関連なくスカラー量で表現するに過ぎなかったが, 本研究により, 脳のどの部位がどのくらい, どのように変形したかを表現する「ベクトル場による形態変化解析」の可能性が開かれた。本研究は平成21年6月に行われる国際学会(Human Brain Mapping 2009, San Francisco)の演題として採択されており, 発表予定である。
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