2008 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的エピジェネティクス解析による脳腫瘍幹細胞特異的な遺伝子発現調節機構の解明
Project/Area Number |
20659225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
戸田 正博 Keio University, 医学部, 講師 (20217508)
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Keywords | 癌幹細胞 / グリオーマ / 神経幹細胞 / メチル化 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
幹細胞研究の進展に伴って、脳腫瘍幹細胞(brain cancer stem cell; BCSC)の存在が証明され、抗癌剤や放射線治療に抵抗性の細胞であるため、重要な治療標的として解析が急速に進められている。しかし、現在まで確立されたBCSC分離・精製法がないため、BCSCの分子制御機構の詳細は不明であり、またBCSC特異分子の発見には至っていない。そこで、本年度は、BCSC特異的遺伝子の単離同定とその発現調節機構の解明を目指して、第一に様々なグリオーマ細胞株およびグリオーマ組織からBCSCを分離してその性状解析を行った。その結果、グリオーマ細胞株(SK-G-1)のHoechst33342排出能の高いSide Population (SP)分画からBCSC細胞を分離し(論文投稿中)、また、グリオーマ患者の腫瘍検体から長期培養可能なBCSC細胞株の樹立に成功した。これらの細胞が、in vitroで神経幹細胞培養条件におけるスフェア形成能、自己増殖能、および多分化能を有すること、さらに免疫不全マウス(NOD-SCIDマウス)脳内に細胞移植後の腫瘍形成能を検証した。第二に、BCSC特異的遺伝子を単離・同定するため、メチル化感受性制限酵素を用いたRLGS (Restriction Landmark Genomic Scanning)法を行なった。その結果、染色体DNAのプロモーター領域に存在するCpGアイランドが、正常脳組織と比較して、グリオーマにおいて高頻度にメチル化されているBCSC関連遺伝子を同定した。
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Research Products
(18 results)