2008 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨基質イメージング用マルチモードプローブ開発による変形性関節症治療の新戦略
Project/Area Number |
20659232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大橋 俊孝 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (50194262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 圭一郎 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80284058)
二宮 善文 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70126241)
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Keywords | 関節炎 / 生体イメージング / デュアルモードプローブ / 軟骨 |
Research Abstract |
1.CSBP修飾-X線吸収性金属ナノ粒子デュアルモードプローブの作製と蛍光による軟骨基質結合の確認(大橋・二宮) Qdot[○!R]タンパク質(ペプチド)標識キットを使用した。「Qdot[○!R]ナノクリスタル」は、化学的に誘導体化された状態であり、具体的にはその粒子の表面に数個のアミン基が存在する。標識過程における最初のステップとして、これらのアミン基にチオール反応性を持つマレイミド基を結合させて転換反応を行った。この反応には、本キットに含まれた二価性のクロスリンカー試薬である4-(maleimidomethyl)-1-cyclohexanecarboxylic acid N-hydroxysuccinimide ester(SMCC)が用いられ、容易に転換反応を行うことができる。次のステップでは、ゲルろ過クロマトグラフィーを約60分間行うことによって、このように活性化されたQdot[○!R]ナノクリスタルから余分なクロスリンカーを除去した。したがって、結合させるCSBPのC末端にシステインを付加しておく。 Qdotあたりに結合したCSBPの数によって、軟骨基質への結合に違いがでる可能性があり、CSBP反応濃度を何条件か変えて行う。 作製されたCSBP-Qdotを関節腔内に投与し、軟骨への集積、結合状態を、in vivoイメージングと凍結非脱灰切片作製により、蛍光観察を行なった。 結果としては、関節腔から関節軟骨内への浸透の効率が悪いことがわかった。その原因として、表面電荷、大きさの面から検討した結果、主に粒子サイズが制限要素と判断した。さらにマイクバブルかそれ以下のタンパクレベル等超ナノ粒子などで検討する必要がある。あるいは、投与方法として、異なった標的化などにより静脈投与を施す改善法があがった。 2,CSBP修飾-造影剤内包リポソームの作製と蛍光による軟骨基質結合性の確認(西田) 水溶性ヨード造影剤(イオヘキソール)を内包したリポソームを作製した。項目1でCSBP修飾リポソームの軟骨集積能が予想より低かったので、本試験には、我々の実績のある炎症標的化リポソーム(SLXリポソーム:参考文献)を使用した。アロカX線CT装置により、画像化したが、十分なコントラストを得るまでは至らなかった。 次年度は集積化(標的化)方法の改善、内包物の改良を行ないたい。
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