2008 Fiscal Year Annual Research Report
急性期脊髄損傷治療の効果判定を目指した血中神経損傷マーカーの有用性検討
Project/Area Number |
20659240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Research Institute, National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
星川 慎弥 Research Institute, National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities, 研究所運動機能系障害研究部, 研究員 (60455376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 徹 国立障害者リハビリテーションセンター, 研究所運動機能系障害研究部, 主任研究官 (00392192)
飛松 好子 国立障害者リハビリテーションセンター, 研究所補装具製作部, 部長 (20172174)
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Keywords | バイオマーカー / 軸索損傷 / 髄鞘 / アストロサイト / ELISA |
Research Abstract |
研究初年度にあたり、ラット脊髄損傷後のバイオマーカー候補として考えていたpNF-HおよびS100BについてELISAによる血中濃度測定を行った。測定に際してはいずれも市販の製品を利用した。S100Bは測定可能であったが、損傷後24時間ですでに正常値に戻っており、経過を観察するためのバイオマーカーとしての有用性は限られていると判断した。 一方、pNF-Hは市販製品にも係らず測定系が機能しなかった。最終的には製品のLOT不具合であることが判明したが、問題の解決に数ヶ月を要した。その間、血液サンプルを準備するために、ラット及びマウスの脊髄損傷モデルの作成、採血方法の検討を行った。 pNF-Hの測定系が確率した後は、まず測定に際しての血液サンプルの希釈率の最適化を検討した。その結果、マウス・ラットともに1/10希釈することによって、安定したデータを得られることが判明した。 また血液サンプルの前処理についても、血清採取・血漿採取の双方を比較し、データに差がないことを確認した。さらに血漿採取にさいし、抗凝固剤の種類によって測定値に大きな影響がないことも確認し、本研究ではEDTAを用いた抗凝固を行う方針とした。
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