2008 Fiscal Year Annual Research Report
精子形成不全に糖脂質が深く関与する:遺伝子改変マウスからの分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
20659253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
有冨 桂子 Teikyo University, 医学部, 講師 (50142451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久樹 晴美 帝京大学, 医学部, 助教 (00091059)
野呂 知加子 日本大学, 生産工学部, 准教授 (80311356)
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Keywords | プロテオーム / 糖脂質 / 精子形成 / 不妊症 / ノックアウトマウス / 糖転移酵素 / 硫酸化糖脂質 / ラフト |
Research Abstract |
哺乳類精巣および脳に特異的に発現している硫酸化糖脂質セミノリピドを欠失している遺伝子ノックアウトマウス(CGT KOおよびCST KO)では,精子形成が第一減数分裂を完了する前に停止していることが明らかとなっている。本研究では男性不妊症の原因の9割を占める精子形成不全のメカニズムを解明することを貝的として,「セミノリピドが欠損するとなぜ精子形成が停止するのか?」という命題の解明を目指している。セミノリピドの生合成が始まる前後(7-16日齢)のCGT KOマウス精巣タンパク質の二次元電気泳動像を,同日齢の野生型と比較したところ,野生型と比べて優位に発現が増加しているスポットを見出した。MALDI-TOFMSによるPMF分析の結果,vimentinと同定された。次にリン酸化タンパク質のみの特異的染色法により比較したところ,KOマウスで発現が変動しているスポットが検出された。Vimentinはセルトリ細胞と精細胞の細胞間結合に関与し,細胞間結合の動態は種々のシグナル伝達系により支配されていると考えられている。細胞膜には,膜脂質やシグナル伝達分子が集積して形成されるラフトが存在することが知られており,セミノリピドはラフトを構成する主要糖脂質の1つである。今後は,ラフトタンパク質の登現変動を調べることによりセミノリピドの欠失がラフトや細胞間結合の動態にどのように関わっているか,その分子メカニズムを解明し,糖脂質および関連分子を標的とする男性不妊症の治療法や治療薬開発という、薪たな分野への糸口としていきたい。
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Research Products
(1 results)