2009 Fiscal Year Annual Research Report
外有毛細胞に存在するモーター蛋白質プレスチンの変形量解析:一分子直接計測の試み
Project/Area Number |
20659263
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田 仁 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (30111264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜名 洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90551549)
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Keywords | 聴覚 / 内耳 / 外有毛細胞 / 膜タンパク質 / プレスチン / 原子間力顕微鏡 / 単分子力顕微鏡法 / 一分子計測 |
Research Abstract |
蝸牛内コルチ器に存在する外有毛細胞(Outer hair cell : OHC)は膜電位に同期した伸縮運動を示す.その伸縮運動により我々の聴覚の鋭敏さが実現されている.OHCの伸縮運動の源は,細胞側壁に存在するタンパク質モータプレスチン(prestin)の構造変化であると考えられている.プレスチンが膜電位を感知し,変形して2種類の形状,すなわち「小さい状態」と「大きい状態」を取り,その大きさの違いでOHCの細胞長を変化させていると推察されている.しかし現状ではプレスチンのような膜タンパク質の立体構造を計測する方法は確立されておらず,そのためプレスチンの構造変化メカニズムは解明されていない. 本研究では,原子間力顕微鏡を用いてプレスチンの構造を一分子レベルで直接計測し,膜貫通構造の解明を目指す.モータ分子プレスチンの構造が明らかになれば,OHCの伸縮運動のメカニズムの解明が大きく前進すると考えている.その成果は,聴覚の鋭敏性すなわちOHCの伸縮による蝸牛増幅機構の全容解明へ発展すると期待できる. 平成21年度は原子間力顕微鏡でプレスチン一分子の分子間力を計測することを目指し,下記の研究を行った. [1]Aviタグ融合プレスチンを発現させたChinese hamster ovary細胞(哺乳類由来細胞株)の細胞膜を単離しビオチン化する手法を確立した. [2]ストレプトアビジンで修飾した原子間力顕微鏡のカンチレバーを用いて,ビオチン化したプレスチンを一分子引張試験するために必要な実験条件の最適化を行った. [3]プレスチン一分子の分子間力計測を行い,プレスチンの膜貫通構造を解析した.
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
新宅博文, 他
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Journal Title
"MEMS技術による人工内耳の開発,"ヘルスケアとバイオ医療のための先端デバイス機器(シーエムシー出版)
Pages: 326-335
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