2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20659291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
宇田川 信之 Matsumoto Dental University, 歯学部, 教授 (70245801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教 (20350829)
小林 泰浩 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 准教授 (20264252)
上原 俊介 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (90434480)
山下 照仁 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90302893)
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Keywords | 骨吸収 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / Wnt / 骨形成 / 破骨細胞 / サイトカイン |
Research Abstract |
骨吸収が起こったあと、骨形成は起こる。この現象は骨代謝共役と言われる。しかし、骨吸収によって骨基質から遊離したサイトカインが骨形成を誘導するか?破骨細胞が自ら分泌するサイトカインが骨形成を誘導するか?その分子機構は明らかでない。本年度は、破骨細胞が骨形成因子を分泌するという仮説に基づき、骨形成因子の探索を行った。(1)RT-PCR法により、破骨細胞がWntを発現するか検討した結果、破骨細胞は、Wnt2,Wnt5a,Wnt10a mRNAを強く発現していた。(2)骨髄間質細胞株であるST2をWnt/β-カテニンシグナルを活性化するWnt3aで刺激すると、アルカリホスファーターゼ活性が強く誘導される。そこでレトロゥィルスを用いてST2細胞にWnt2,Wnt10a cDNAを遺伝子導入した。Wnt2およびWnt10aの遺伝子導入は、ST2細胞におけるアルカリホスファーターゼ活性を強く誘導した。つまり、破骨細胞が発現するWntが骨芽細胞への分化を誘導することを意味する。(3)培養系で形成した破骨細胞が骨芽細胞の分化を誘導するか?破骨細胞とST2細胞の共存培養実験を行った。純化した破骨細胞上にST2細胞を播種し、ST2細胞のアルカリホスファーターゼ活性の誘導をこころみた。しかし、純化した破骨細胞は生存期間が短く、ST2細胞にアルカリホスファーターゼ活性を誘導できなかった。エタノール固定した破骨細胞とST2細胞の共存培養か破骨細胞の細胞抽出液を用いるなど実験系の改良が必要である。
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