2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成活性を有する生体材料を応用した骨膜伸展骨形成法の開発
Project/Area Number |
20659312
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
原田 清 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30228639)
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Keywords | 骨形成活性 / 生体材料 / 骨増生 / 骨膜伸展骨形成法 |
Research Abstract |
骨延長法は、手術侵襲が低く確実に骨形成が期待できる骨増生法であるが、母床骨の骨切りは必須で、その母床骨が貧弱な場合には満足のいく骨増生は得られない。本研究では、母床骨が貧弱であっても骨の増生が期待できる骨膜伸展骨形成法を確立すると同時に、生理活性物質や生体材料を応用して最も効果的な骨膜伸展骨形成による骨増生を得るための条件や手法を発見・開発することを目的としている。本年度は、イヌの下顎骨を用いた単純骨膜伸展骨形成法の実験系を確立し、同時に骨形成活性を付与した生体材料を試作して、予備実験を行う予定であったが、動物実験施設の利用手続きや、切削器・手術器具等実験機材の準備に手間取り、具体的にイヌを用いた実験の実施には至っていない。本年度は、まずイヌの顎骨の解剖やイヌを用いた動物実験の手技、実験に関する文献取り寄せを行った。また、動物実験施設の個別利用者講習を受講して、年度末にようやく実験開始の準備が整った状況である。具体的に実験用のイヌを購入したうえでの研究計画に基づいた実験実施は次年度からになるが、以前ウサギの下顎骨を用いた単純顎骨骨延長、およびその応用実験としての骨形成因子併用顎骨骨延長の実験系はすでに確立していることから、次年度の当初はまずウサギを使用した実験から開始する予定としている。ウサギで本研究計画の一部が達成可能と判断されれば、順次実験動物をイヌに変え、本年度の研究の進捗の遅れを取り戻す予定である。なお、他施設からは本実験系に類似した研究の成果は報告されていないため、本研究によって得られる結果の新規性、先駆性はいまだに維持されていると考えている。
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