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2009 Fiscal Year Annual Research Report

細胞の自己組織構築能を利用した唾液腺再生法の開発

Research Project

Project/Area Number 20659317
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

白砂 兼光  Hiroshima University, 医歯薬学総合研究科, 特任教授 (30093420)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 杉浦 剛  九州大学, 大学病院, 講師 (40322292)
Keywords唾液腺 / 再生医療
Research Abstract

胎生期の組織を用いた研究は、組織再生のメカニズムを知る手がかりとなる。近年、胎生期組織から細胞を分離し、in vitroで再構成させるモデルがいくつか報告されている。唾液腺においてもこの方法が用いられてきているが、再構成した組織を組織学的に解析した研究はない。そこで我々は、胎仔マウス顎下腺から細胞を分離し、in vitroでの再構成構造物を組織学的に観察した。
胎齢13.5日の胎仔マウスより顎下腺を摘出し、コラゲナーゼおよびトリプシンで処理し単一に分離した細胞を高濃度でI型コラーゲンゲルやマトリゲル中に滴下しフィルター上で培養したところ、細胞塊より分枝形成、続いて管腔形成が観察できた。組織中の小葉ではPAS染色にて粘液の産生が確認され、免疫組織化学ではアクアポリン5の局在を認めたことにより、構造物は正常組織のTerminal Bud Stage相当まで分化可能であることが示された。また、コラーゲンゲル中にフィブロネクチンを滴下することで、管腔形成は抑制され、分枝形成が促進された。抗インテグリンα2中和抗体を添加すると、管腔の空洞化、肥大化が抑制された。一方、抗インテグリンα5中和抗体を添加すると、管腔の空洞化、肥大化が抑制された。単一化細胞を腎被膜下に移植しても細胞塊は組織構築を示した。
この培養系では、胎生期の顎下腺細胞はその構造を再構築する機能を持ち、胎生期の唾液腺分化過程をある程度再現できることが示された。この方法は組織再生の過程を考察するのに有効な手段の一つであると考えられた。

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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