2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護職のサスティナブル(持続可能な)キャリアデザイン構築支援プログラムの開発
Project/Area Number |
20659339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
深堀 浩樹 Tokyo Medical and Dental University, 保健衛生学研究科, 講師 (30381916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 則子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (90280924)
若林 たけ子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (10381914)
河合 富美子 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (20269723)
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Keywords | 看護師 / キャリアデザイン |
Research Abstract |
本研究は看護師・看護学生を対象とした『サスティナブルキャリアデザイン構築支援プログラム』の開発を最終的な目的とする。初年度である平成20年度は、職場を変更した経験があり、現在でも看護に関する仕事を継続している看護職を対象とした面接調査により、看護職のキャリア形成プロセスとそのプロセスに影響を及ぼす個人的・家庭・職場・社会的な要因を明らかにすることを目的とした。データ収集・分析はグラウンデッド・セオリー・アプローチに基づいた質的・帰納的分析により行うこととした。対象者は職場を変更した経験がありかつ現在も看護に関連する職業についている(病院以外の場所も含む)30代後半から50代前半の看護師7名であった。面接調査に先立ち研究者間でディスカッションを行い、インタビューガイドを作成した。分析はグラウンデッド・セオリー・アプローチに準じて質的・帰納的に行った。具体的な分析手順は以下の通りである。(1)逐語録を何度も読み、看護職のキャリアに関係すると思われる部分(意味のまとまり)を抜き出し(切片化)コードとする。(2)得られたコードをその内容に基づき分類し、カテゴリーを作成する。(3)カテゴリー間の関係性を記述する。分析の結果、看護に関する仕事を継続している看護師は、看護に関連する業務を継続する意思を持っている点では共通していたが、その意思の強さは個々人で異なることが示唆された。また、従来より重視されている家庭に関する要因 (出産・育児など) は看護師の意思決定に重要な影響を及ぼすものの、単独で看護師のキャリア形成に影響するのではなく、他の要素と絡み合って影響を及ぼすことが示唆された。今年度はいまだ分析途上であるが、看護師のサスティナブルキャリアデザイン構築支援プログラムの開発に向けた有用な知見を得た。平成22年度はデータ収集・分析を継続し、それに引き続き支援プログラムの開発に着手する予定である。
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