2009 Fiscal Year Annual Research Report
小児科外来看護師の発達障害児への対応の現状と課題に関する基礎的研究
Project/Area Number |
20659348
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
坪見 利香 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 助教 (40452180)
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Keywords | 軽度発達障害 / 外来看護師 / 対応の困難さ / コミュニケーション力 |
Research Abstract |
本研究は、全国の一般病院に勤務する小児科外来看護師を対象に、発達障害児への対応の実態を明らかにし、外来看護師への支援の在り方を検討することを目的とした3年間の計画の2年目にあたる。昨年度実施した研究結果より、一般病院の小児科と耳鼻咽喉科に勤務する外来看護師を対象に発達障害のある子どもへの対応の困難さの現状を明らかにする目的で、全国の医療機関2956か所に質問紙調査を実施した。結果、1203名の有効回答が得られ、看護師が困難さを感じる子どもの行動は、「暴れる」など子どもが不安や恐怖を示す状況であった。小児科では、子どもと家族の対応に困難さを感じており、一方耳鼻咽喉科では、安全な診療介助を優先させる関わりが多く子どもや家族との関わりの困難さは小児科より少ない傾向にあった。看護師の対応の困難さや発達障害特性の理解は、看護師の経験年数との関連は認められず、子どもが示す行動や心理などを理解して適切に対応するためには、専門的知識やコミュニケーション力等のスキルを積み重ねるための研修の機会の必要性が明らかになった。2010年度は、質問紙調査の結果をさらに検討し、関連学会に発表予定である。さらに、調査研究の結果をふまえた面接調査を実施し、子どもや家族に対するコミュニケーションのあり方に関する詳細な現状を把握することにより小児外来看護師が、発達障害に関して対応に困難をきたす要因を詳細に検討し、臨床看護師への教育的支援の方策を検討する。
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Research Products
(3 results)