2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20659350
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
竹中 和子 Hiroshima University, 大学院・保健学研究科, 講師 (90227041)
|
Keywords | 乳児-養育者相互作用 / 養育行動 / 参加観察 |
Research Abstract |
本研究は,乳児期における社会的相互作用発達過程を支援する養育行動モデル構築に寄与することを目指して,保育士と乳児および親と乳児の日常の関わり場面から,乳児に対する養育行動発現過程について調査・分析を進めている。本研究では参加観察を行うことから,本年度は対象者に配慮した実施方法の微調整など,基盤確保に重点をおき進めてきた。 対象者を保育士と乳児とする調査Iについては準備を整えてききたが,インフルエンザ流行や行事等により調査を実施できていない状況である。本格的な調査は来年度開始する予定である。また,現在1施設で準備を整えてきているが,新たな協力施設も検討していきたい。 対象者を親と乳児とする調査IIについては,対象者への配慮を最優先にしており実施はなかなか容易ではないが,現在2組の母子からの協力の同意が得られている。1組について調査を継続して実施しているところで,対象者は随時増やしていく計画である。継続実施事例については,生後2か月より開始し,現在2回の訪問調査が終了している状況である。実施に際しては事前に訪問し信頼関係形成に努めるとともに,カメラ等の機器を示しながら調査の実際を説明し,不都合がないかなどの意見をいただき実施につなげてきた。 得られたデータは,全体の状況を記録するビデオカメラ,母親の行動を記録するビデオカメラ,母親の視野にある映像を記録するアイカメラから得られた3種の映像データと,乳児の発達状況や母親の心身の状態についての質問紙,インタビーから得られた母親の語りのデータを得ている。現在個々のデータの分析を進めているところである。一部となるが,研究成果については来年度日本看護科学学会等で発表する計画である。 参加観察であること等の限界はあるが,本研究から得られたデータは,乳児と養育者の関わりを記録する貴重なデータであり,丁寧に調査の実施および分析を進めていきたいと考える。
|