2009 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の睡眠の質を高めるための日内活動の調整と看護介入プログラムの開発
Project/Area Number |
20659357
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
増田 元香 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60284642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 ひとみ 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80173847)
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Keywords | 高齢者 / 生活リズム / 睡眠の質 / 夜間覚醒回数 / 昼寝 |
Research Abstract |
本年度は地域在住の高齢者の日中の生活行動に着目し、夜間睡眠の質との関連について明らかにすることを目的とした。本研究の目的である日内活動の調整の観点から日中の活動状況を分析すると日中の昼寝習慣の有無、昼寝の所要時間に個人差がみられた。昼寝状況の差が夜間睡眠の質を示す中途覚醒と関連することが推測されたことから、本年度は日中の生活行動のうち、日中の活動休止時間として昼寝をとらえ夜間睡眠の質との関連を検討した。夜間の中途覚醒は、不用意な転倒事故などを引き起こす危険性も高く、中途覚醒の実態と関連要因を明らかにすることは地域高齢者の日常生活における安全性を確保する上で重要である。夜間の睡眠時間の不十分さを昼寝などにより補っている可能性もあり、両者の関係を検討する必要があると考えたからである。研究方法は睡眠および日常の生活行動に関する質問紙による意識調査とアクティウォッチとライフコーダーによる日中の身体活動および夜間の睡眠状態の測定を行った。分析の結果、夜間睡眠中の覚醒回数は平均2.1回(SD1.1)でトイレによる覚醒であった。夜間睡眠中のトイレ回数別で昼寝時間を比較したところ、トイレ回数が2.5回以上の群は54分、2.5回未満の群は42.2分であり、トイレ回数高群のほうが昼寝所要時間を有意に長く取っていた。性差は認められなかった。高齢者が主睡眠である夜間の睡眠時間中に排尿により複数回にわたり睡眠を分断し、分断する回数により日中に昼寝時間が長くなっていることから、因果関係をさらに分析し看護介入プログラム開発のための要因を明らかにしていくことが必要であると考えている。
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Research Products
(1 results)