2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20659365
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
関 美雪 Saitama Prefectural University, 保健医療福祉学部, 講師 (40299847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 ゆり子 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (90336660)
坂田 由美子 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (30347372)
林 裕栄 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (50214466)
服部 真理子 東京女子医科大学, 看護学科, 講師 (50336492)
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Keywords | 子ども虐待 / 育児ストレス / ストレスマネジメント |
Research Abstract |
2つのフィールド調査を実施し、4か月までの乳児を持つ母親の育児ストレスと子どもの状況、属性との関連について検討を行った。【方法】佐藤らの「育児ストレス尺度」(生後6か月用)を基に4か月までの乳児の状況をふまえて項目の検討を行った。夜泣きや湿疹の有無等の13項目設定し、子どもにどの程度起こるかについて、「ほとんどない」から「いつもある」までの4段階で回答を得た。さらに、その状況に対してどの程度ストレスを感じるかについて「全く感じない」から「非常に感じる」までの4段階で回答を得た。研究の実施にあたり、所属大学の倫理委員会の承認を得るとともに、研究の目的について対象者に書面にて同意を得た。【結果】子どもの状況については、「ときどきある」と「いっもある」と回答した割合が高かった項目は、「湿疹がある」、「睡眠時間がまちまちである」であった。ストレスの程度については、「かなり感じる」、「非常に感じる」と回答した割合が高かった項目は、「一度泣くとなかなか泣きやまない」、「寝つきが悪い」であった。子どもにどの程度起こるかとその状況に対するストレスの相関については、ほとんどの項目で有意な正の相関が見られた。【考察】子どもの夜泣きや湿疹の有無等の状況について、母親が感じている程度とそれをストレスと感じる程度に関係がみられた。乳児健診の問診票には、子どもの発達や母親の気持ちを確認する項目もあるが、夜泣き等の子どもの状況に対して、母親が高い頻度で感じていたり、あるいは、育児ストレスの背景に、子育てがうまくいっているという実感がないことが考えられる。日頃の子育ての方法や子どもの状況、母親の不安やストレス、子育てのサポートなど、さまざまな側面からアセスメントし支援していくことが重要といえる。
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