2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規AMPA受容体制御因子群によるシナプス機能制御の解明
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20670005
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| Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
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Principal Investigator |
深田 正紀 National Institute for Physiological Sciences, 細胞器官研究系, 教授 (00335027)
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| Keywords | 神経科学 / AMPA受容体 / グルタミン酸受容体 / シナプス / パルミトイル化修飾 / てんかん / シナプス伝達修飾分子 / リガンド / 受容体 |
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| Research Abstract |
脳内の興奮性神経伝達の大部分を司るAMPA型グルタミン酸受容体(MAPA受容体)は、記憶や学習など脳高次機能の分子基盤を成す。この制御機構の破綻はてんかんや認知症等の神経疾患の重要な一因と考えられている。本研究では私どもが独自に同定した分子群(パルミトイル化脂質修飾酵素P-PATとシナプス修飾リガンドLGI1)に着目して、1)パルミトイル化サイクルによるAMPA受容体動態制御機構、2)LGI1によるAMPA受容体機能制御機構を解明し、AMPA受容体制御機構の全容を明らかにする。本年度の研究実績は以下のとおりである。
1)AMPA受容体の発現量はシナプスに存在する足場蛋白質PSD-95(パルミトイル化PSD-95)の量に依存する。今年度はPSD-95パルミトイル化酵素P-PATが神経活動抑制下で素早くシナプス近くに移動し、パルミトイル化PSD-95の量を増加させることによりAMAP受容体の恒常性維持を担っていることを明らかにした(Noritake et al, J. Cell Biol. 2009, Faculty 1000 Factor, 4.9)。本成果は世界的にも高く評価され、総説(深田らNature Rev. Neuroscience, 2010)にまとめられた。
2)一方、私どもはLGI1の個体レベルでの生理機能を明らかにする目的で、LGI1遺伝子欠損マウスを作成し、全てのマウスが生後2-3週間で致死性のてんかん発作を呈することを見出した(深田らPNAS 2010)。さらに、LGI1遺伝子欠損マウスでは海馬においてAMPA受容体を介したシナプス伝達が低下していることを見出した。このように今年度の研究計画は達成できたと考えている。
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Research Products
(22 results)
