2009 Fiscal Year Annual Research Report
カチオン性ロダサイクルを活性種とする高度分子変換反応の開拓
Project/Area Number |
20675002
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
田中 健 Tokyo University of Agriculture and Technology, 産官学連携・知的財産センター, 教授 (40359683)
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Keywords | ロジウム / カチオン性 / ロダサイクル / 付加環化反応 / 付加反応 / 結合活性化 / 触媒反応 / 不斉反応 |
Research Abstract |
カチオン性ロジウム(I)/BINAP系錯体とアルキンとの反応により生成する「カチオン性ロダシクロペンタジエン中間体」とアルキンの反応による、ジベンゾフラン誘導体、アザジベンゾフラン誘導体、フルオレノン誘導体、ホスファフルオレン誘導体、テトラヒドロナフタレン誘導体、ジアリールオキシピリジン誘導体、ジアリールオキシピリドン誘導体、の合成に成功した。そしてこれらを不斉触媒反応へと展開し、らせん不斉を有するヘリセン誘導体の触媒的不斉合成に成功した。また、「カチオン性ロダシクロペンタジエン中間体」とカルボン酸の反応によるジエニルエステル誘導体の合成、カルボニル化合物の反応によるシクロアルケニルケトン誘導体の合成に成功した。さらに、「カチオン性オキサロダシクロペンテン中間体」とアルデヒドの反応による、5-アルキナールの還元的不斉環化反応に成功した。4-アルキナールから生成する「カチオン性5員環アシルロダサイクル中間体」を用いた反応では、カルボジイミドの反応によるイミノピペリジノン誘導体の合成に成功した。 新たな芳香環構築法として、カチオン性金錯体触媒を用いたN-アルケニルアルキニルアミドの環化異性化反応による、ピリドン誘導体の合成法を開発した。本反応に光学活性カチオン性パラジウム錯体触媒を用いることにより、軸不斉ピリドン誘導体の合成に展開した。中員環合成法も新たに開発し、「カチオン性ロジウム(I)カルベノイド中間体」とアルキン及びアルケンの反応による、シクロペンタジエン誘導体及びシクロプロパン誘導体の合成に成功した。 カチオン性ロジウム錯体のσ及びπ結合連続活性化によるカスケード反応の開発を検討し、アレニルアルデヒド及びジエナール合成反応、並びに中心不斉とらせん不斉を併せ持つベンゾピラノン誘導体の触媒的不斉合成に成功した。
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Research Products
(60 results)