2010 Fiscal Year Annual Research Report
カチオン性ロダサイクルを活性種とする高度分子変換反応の開拓
Project/Area Number |
20675002
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
田中 健 東京農工大学, 産官学連携・知的財産センター, 教授 (40359683)
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Keywords | ロジウム / カチオン性 / ロダサイクル / 付加環化反応 / 付加反応 / 結合活性化 / 触媒反応 / 不斉反応 |
Research Abstract |
カチオン性ロジウム(I)/BINAP系錯体とアルキンとの反応により生成する「カチオン性ロダシクロペンタジエン中間体」とアルキンの反応による、ジアリールエーテル誘導体、トリアリールエーテル誘導体、軸不斉1-アリールイソキノリン誘導体、軸不斉ビアリールジボスフィン誘導体、面不斉パラシクロファン誘導体、軸不斉ビアリールヒドロキシカルボン誘導体、らせん不斉フタルヒドラジドにより官能基化されたヘリセン誘導体の合成に成功した。そして、軸不斉1-アリールイソキノリン配位子および軸不斉ビアリールジボスフィン配位子を不斉触媒反応へと適用した。 また、「カチオン性ロダシクロペンタジエン中間体」とジエンの連続[2+2+2]付加環化反応/Diels-Alder反応による多環性骨格に成功した。さらに、「カチオン性ロダシクロペンタジエン中間体」および「カチオン性ロダシクロペンテン中間体」と1,3-ジカルボニル化合物との反応による多環性骨格に成功した。また、カチオン性パラジウム錯体触媒を用いたC-S結合生成反応による、面不斉パラシクロファン合成に成功した。 新たな芳香環構築法として、カチオン性パラジウム錯体触媒を用いた分子内不斉ヒドロアリール化反応による、軸不斉キノリン誘導体の合成法を開発した。また、「カチオン性ロジウム(1)カルベノイド中間体」とアルキンあるいはアルケンの反応による、シクロペンタジエン誘導体、シクロプロパン誘導体、ジヒドロペンタレン誘導体の合成に成功した。 さらに、カチオン性ロジウム錯体のσ及びπ結合連続活性化と、分子内不斉カルボホルミル化/立体選択的な分子内カルボニルエン反応を含む、新規カスケード反応の開発にも成功した。
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Research Products
(44 results)