2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20676001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小野 崇人 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (90282095)
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Keywords | 振動子 / 非線形性 / 確率共鳴 / 同期現象 / ナノ機械 / マイクロ電気機械 / 高感度センサ / 共振 |
Research Abstract |
ナノ・マイクロ共振子を非線形素子として利用するため、特異な非線形性の発現メカニズムの解明に関する実験および解析を引き続き行い、非線形性に関する理論モデルを導出した。一つの共振子を確率共鳴状態にするには、その周波数、駆動電圧、印加ノイズ強度をチューニングし、振幅の2値状態を形成する必要がある。しかし、多数のセンサ要素を用いる場合、わずかずつ共振周波数を変化させ、どのような条件下でも、幾つかのセンサが確率共鳴を起こすようにすることができる。このため、センサ出力を加算するネットワークを考案し、センサアレイを作製した。機械式の共振センサで検出した信号を、機械的あるいは電気的に結合した共振子により伝達し、信号を増幅させるなどの操作が可能であることを実験的に実証した。また、この際にノイズが振動子間でどのように伝達されるかを実験、考察した。信号を共振子間で伝達するには、お互いに機械的な同期させるのが有効であることを示した。このことは、自然界に広く見られる同期現象は、機械的な共振子でも実現可能であり、高感度センシングに応用できることを世界で初めて示した結果であると言える。さらに、機械振動子を大規模に結合させて信号処理を行うため、圧電の振動素子を集積化する技術を開発し、実際に圧電素子を集積化した振動子を作製した。
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[Journal Article]2009
Author(s)
小野崇人(執筆分担)
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Journal Title
MEMS/NEMS工学全集(桑野博喜監修)、走査型プローブ顕微鏡(執筆分担)(テクノシステム)
Pages: 74-7450
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