2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Nanomechanical Sensing based on stochastic resonance
Project/Area Number |
20676001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
ONO Takahito Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (90282095)
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Project Period (FY) |
2008 – 2012
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Keywords | マイクロマシン |
Research Abstract |
マイクロ・ナノマシニング技術の発達により、機械や電気要素を小型化、集積化し、まざまなセンサが実現されてきた。小さな機械要素は共振型センサとして、高感度に力や質量、電荷、輻射などを測定するセンサとして利用される。一方、研究代表者は、機械要素をナノメートルにまで小型化していくと、機械的な非線形性が顕著になることを見出し、これを利用すると振動状態を2値化し、ノイズに強いロバストセンサとして使えるとの着想に至り、研究を開始した.もともと、このような原理は自然界の生物が持っているものであり、本研究ではこれを人工的に実現するものである。 ナノスケールまで小型化した機械要素の非線形性を評価し、その形状やサイズと非形性パラメータの関係を調べる。自己検知型のセンサを開発するともに、振動の2値化状態(バイナリー化)を実現し、外部からのノイズの印加による自発的な状態間の遷移を実現する。複数の振動子を機械的に結合させ、同期させる。同期を利用したセンシングを試みる。多数のセンサを結合した大規模なセンサによる高度なセンシングを実現する.複数の振動子を電気機械的に結合し、その振動子間で情報伝達を行うことで、高性能、あるいは高度な機能をもつ、センサを実現する。詳細の研究項目について以下に述べる。 (1)マイクロ・ナノメカニックスの非線形性 (1)非線形性とサイズ効果、形状の測定 (2)自己検知型ナノセンサの開発 (1)ピエゾ抵抗型ナノセンサの開発 (2)圧電薄膜の堆積技術の開発 (3)水晶の加工技術の開発 (4)カーボンナノチューブ埋め込み型ピエゾ抵抗センサの開発 (3)マイクロ・ナノメカニックスにおける確率共鳴の評価 (1)確率共鳴状態の実現 (2)非線形性と確率共鳴の関連の計測 (3)輻射や外力に対する応答の計測 (4)機械的結合したマイクロ・ナノメカニックス (1)機械結合による同期現象とセンシング (2)機械結合と同期現象の解明 (3)多数のセンサの機械結合の実現 (5)多数のセンサによる確率共鳴を利用した高度センシング (1)自己検知型センサのパラレルアレイの作製 (2)多数のセンサの確率共鳴状態の実現 (3)高度センシング
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