2008 Fiscal Year Annual Research Report
オントロジー工学に基づく知識の多次元的構造化アプリケーション開発プラットフォーム
Project/Area Number |
20680009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古崎 晃司 Osaka University, 産業科学研究所, 准教授 (00362624)
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Keywords | オントロジー / 知識の多次元的構造化 / 開発プラットフォーム / 視点管理 |
Research Abstract |
本研究では,オントロジーに基づいた知識の構造化システムの開発を低コストで容易に行えるソフトウェアモジュール群の提供,および,領域の専門家の必要に応じた複数の視点から知識を構造化する手法の実現を目指し,「オントロジー工学に基づく多次元的構造化アプリケーション開発プラットフォーム」の開発を目的としている. 本年度は,以下の項目について研究を実施した。 1.知識の構造化アプリケーション開発プラットフォームの基本設計 (1)従来システムの共通モジュール化の試行 : 申請者の従来研究の成果であるオントロジーに基づくコンテンツ管理システムを機能レベル単位でライブラリ化し,領域独立の共通モジュール群として再構成した. (2)プラットフォームの基本仕様の設計 :(1)の作業を通して,本プラットフォームの基本構成および,各モジュール間を連携させるインターフェースの基本仕様を設計した. 2.オントロジーに基づく知識の多次元的構造化システムの試作 (3)知識の多次元的構造化手法の開発 : 申請者がこれまでの研究で実施した領域知識の構造化の経験をもとに,専門家の"視点"をオントロジーの理論的側面から考察し,知識の多次元的構造化の基本的な手法を開発した.本手法では,これまで研究成果であるロール概念の組織化理論を応用した"ロール概念を介した概念参照関係をトレースすることによるオントロジーから知識構造を抽出する手法"および"専門家の視点を「起点となる一般概念」と「注目するロール概念」を多次元的に組み合わせることで明示化し,その視点に基づき抽出した知識を構造化する手法"の2つを開発した. (4)知識の多次元的構造化システムの試作 :(3)の成果に基づき,構造化した知識を複数の視点から提示できる「知識の多次元的構造化システム」を試作し,領域の専門家からの意見を得てシステムの有効性の検証と洗練を行った.
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