2010 Fiscal Year Annual Research Report
オントロジー工学に基づく知識の多次元的構造化アプリケーション開発プラットフォーム
Project/Area Number |
20680009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古崎 晃司 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00362624)
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Keywords | オントロジー / 知識の構造化 / 知識管理 / 視点管理 / 多次元的構造化 / ロール概念 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度までに開発を進めたモジュール群を統合し,『オントロジー工学に基づく多次元的構造化アプリケーション開発プラットフォーム』および,それを用いたアプリケーションを試作した.具体的には,以下の述べる3項目について実施した. 1)モジュール群の統合と知識の多次元的構造化アプリケーション開発プラットフォームの試作 昨年度までに開発を進めた「オントロジーを利用したシステム開発の基本モジュール」および「知識の多次元構造化モジュール」を統合し『オントロジー工学に基づく多次元的構造化アプリケーション開発プラットフォーム』のプロトタイプを開発した. 2)領域の知識の構造化を実現するアプリケーションの試作 1)で開発したプラットフォームを用いて知識の構造化を実現するアプリケーションを試作し,バイオ燃料利用を中心とした環境分野の領域を対象とした知識の構造化に適用した.その過程を通して,知識の構造化アプリケーションの開発時における,本プラットフォームの有効性や改良すべき点を検討し,検索アルゴリズムの高速化やユーザインタフェースの改良などを行った. 3)領域の専門家の試用を通した知識の構造化アプリケーションの評価 2)で開発した知識の構造化アプリケーションについて,領域の専門家の試用を通した評価実験を行った.その結果,オントロジーを専門としない技術者・研究者が本プラットフォームを利用することにより知識の構造化の促進や,利用者間の考え方の違いを明示し相互理解に貢献する可能性が示唆された.同時に,より効果的な知識の構造化を実現するには,ユーザインタフェースの更なる洗練や利用方法のガイドラインの提示などが必要であることが明らかになった.
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