2009 Fiscal Year Annual Research Report
感覚運動情報と言語間の相互変換モデルによる行為知能と対話知能の融合
Project/Area Number |
20680013
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
稲邑 哲也 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 准教授 (20361545)
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Keywords | 確率的情報処理 / 人間機械協調系 / 機械学習 / 隠れマルコフモデル / Bayesian Network / シンボルグランディング / 対話行為プラン / 自律行動 |
Research Abstract |
言語表現と全身運動動作パターンの相互変換モデルの有効性を確認するための評価実験として、ロボットが人間に対して動作パターンを教示するタスクをターゲットとし、動作パターンの直接提示および言語表現による説明、の二つの情報が果たす役割を考察することとした。そのための準備として、360度の周囲をスクリーンで囲まれ、かつ、その空間内で被験者の動作計測を行うことのできるデバイスを構築した。この空間内でテニスのスイング動作を対象として動作教示を行い、初心者の動作と対象となる手本動作の違いを原始シンボル空間法と呼ばれる、時系列動作パターンの幾何学的抽象化表現を用いて表現した。その結果、動作の差異は原始シンボル空間の中の空間的位置の差として表現され,修正するべき動作の差分を空間内におけるベクトルとして表現することが可能となった.初心者にとって習得が難しい動作が対象となった場合には,このベクトルと反対方向のベクトルを対象動作の点に作用させることで,習得が難しい動作の差分を協調するような動作提示が可能となった.また一方で,複数のロボットエージェントがお互いに動作を行いつつ,言語表現でコミュニケーションを行う身体的・社会的な相互作用を行う仮想実験を通じて,大規模・長時間のインタラクションに基づく言語表現と身体運動のマッピングの獲得実験を行うために,身体運動の力学,視聴触覚の感覚,物理的制約に支配された限定的なコミュニケーション,の3点を融合可能なシミュレータを開発した.このシステムで2体のロボットがコミュニケーションする実験を行うための基本システムの実装を行った.このシミュレータを利用し,言語と動作を融合した動作の教示が有効であることを確認した.
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Research Products
(16 results)