2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20680017
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
木下 聖子 創価大学, 工学部, 准教授 (50440235)
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Keywords | 糖鎖インフォマティクス / ウェブリソース / 機械学習 / バイオインフォマティクス / 糖鎖 |
Research Abstract |
本研究の最終年度において、RINGS(http://www.rings.t.soka.ac.jp)のウェブ上のユーザーインターフェースの改善、新ツールの設置およびウェブサービスの開発を行った。ユーザーインターフェースにおいては、糖鎖構造の入力形式にこだわらず、既存の形式で入力し、自動的に必要な形式に変換してからツールの実行を行うシステムを開発した。その結果、より多くのユーザーがRINGSのツールを利用しやすくなった。また、新しいツールとして、GlycomeAtlas、Kernel Tool,そしてMCAWが完成した。GlycomeAtlasとは、Consortium for Functional Glycomics(CFG)の組織別の糖鎖プロファイルデータをヒトやマウスの画像上に表示し、糖鎖構造がどの組織に存在するかを容易に調べるツールである。CFG以外の手元のデータも表示可能である。Kernel Toolは糖鎖プロファイルデータの分類法であり、機械学習の技術を用いて入力された二つの糖鎖プロファイル間の違いを優位に抽出することができる。計算量が多くなることを考慮し、一度実行した場合、自動的に実行番号が与えられ、完成した後に再度ウェブサイトに戻って結果の確認ができるようにした。このツールを利用することで、通常なら数ヶ月もかかる作業が1時間以内に計算できるようになった。そして、MCAWはMultiple Carbohydrate Alignment with Weightsの略で、糖鎖構造のアラインメントを計算するツールであり、糖鎖認識部位の解析に用いることができる。入力の糖鎖構造をアラインメントした結果、糖の配置が画像で表示される。このツールは今後Profile OTMMと呼ぶ新しいツールに導入される予定である。また、Score Matrix Generatorにも利用され、今後の糖鎖構造解析研究に大きく貢献することが期待される。
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