2010 Fiscal Year Annual Research Report
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20680021
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
山中 章弘 生理学研究所, 細胞器官研究系, 准教授 (60323292)
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Keywords | 睡眠覚醒 / 視床下部 / パッチクランプ / 遺伝子改変マウス / 緑色蛍光タンパク質 / 光感受性タンパク質 / ナルコレプシー / オレキシン |
Research Abstract |
睡眠覚醒は個体のみで生じる現象である。そのため、睡眠覚醒調節に関わる神経回路網の動作原理の解明には、全ての神経回路が保たれた丸ごと個体において、検証することが不可欠である。近年開発されたチャネルロドプシン2(ChR2)および、ハロロドプシン(Halo)を、オレキシン神経特異的に発現させると、in vivoにおいて、オレキシン神経の活動を光によって、人為的に制御することが可能となった。本年度も前年度と同様に、オレキシン神経特異的にHaloを発現するトランスジェニックマウスを用いてインビボ、インビトロの両方における解析を行った。in vitroスライス標本を作成し、オレキシン神経にパッチクランプした後に黄色光を照射して神経活動の抑制を行い、光刺激の条件を設定した。その後、意識下のマウスを用いてインビボにおけるオレキシン神経活動の抑制を試みた。光ファイバーを視床下部に留置しオレキシン神経活動を黄色光刺激により抑制した。同時に脳波筋電図および、縫線核セロトニン神経細胞から神経活動を細胞外記録によって記録した。光ファイバーを介して黄色光を視床下部に導き、オレキシン神経活動を抑制すると脳波は徐波成分の増加を示し、セロトニン神経活動は完全に抑制された。これらのことから、オレキシン神経活動の抑制によって徐波睡眠が誘導されることが示された。しかし、Haloによる抑制時間には限界があり、1分以上の抑制が出来なかったため、より長時間抑制が可能なArchaerhodopsin-3を用いた検討を開始した。
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