2008 Fiscal Year Annual Research Report
選択的単一胚移植(eSET)へ向けた体外受精卵の品質モニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
20680026
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
村山 嘉延 Nihon University, 工学部, 講師 (80339267)
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Keywords | 卵子 / 透明帯 / 不妊治療 / ヒト生殖補助医療 / 生体弾性率 / マイクロタクタイルセンサ |
Research Abstract |
まず、MTSプローブの信頼性・安定性向上に関する検討・実験を行い、PZT及びガラス針の接着技術及びMTSパッケージング技術を開発した。PIEZOplus有限要素法を用いた振動解析により、圧電セラミック振動子全長30mmに対し駆動電極寸法を長くするほど振動振幅が大きくなるが、駆動電極寸法を8.75mmとした場合に検出電極に最大応答電圧が得られることが分かった。同様の寸法にて圧電セラミック素子をアクリルパイプ内にシリコーンゴムを用いて完全包埋し、加えてリード線はマイクロコネクタを用いて直結しない方式を採用してセンサ特性の長期的ドリフト変化を1%以内とした。また、レーザードップラ変位計を用いてセンサ先端の振動振幅と感度の関係を調べた結果、振動振幅が大きい方がセンサ感度は大きくなることが分かった。次に、試作したシステムの有用性の検討として、マウスを用いた受精卵の品質評価に関する基礎実験を行った。これまでの結果より、MTSを用い卵子の硬度変化を指標とすることで卵子の成熟度合いを判断できる可能性が示唆された。また、裸化卵子の体外成熟IVMを行う際には、α-MEMにBSAを添加した培地が形態的な成熟に適しているが、細胞質の成熟には不十分であること、FCSを添加培地のほうが発生率は向上することがわかった。1さらに、活性化における実験により、活性化時間における卵子硬度変化が力学的に明らかとなった。
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