2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規光制御素子に向けた磁場応答性アニソトロピック複合粒子の創製とその配列構造制御
Project/Area Number |
20681011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長尾 大輔 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (50374963)
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Keywords | 異方性粒子 / 複合粒子 / 磁場 / 電場 / 配列 / 配向性 |
Research Abstract |
重合系に生成するポリマーの荷電状態を制御できる弱電解質の重合開始剤を用いて、コアとなる複合粒子から異種ポリマーを異方的に成長させることによって雪だるま型の異方性複合粒子を合成することを試みた。その結果、強電解質の重合開始剤を用いたときに従来発生していた2次粒子が弱電解質の重合開始剤の使用により大幅に抑制され、コア粒子を効率的に異方成長させることができた。 これらの知見をもとに、磁場や電場に応答する雪だるま型の異方性複合粒子を合成した。異方性複合粒子の合成ではコア粒子として、磁性マグネタイトナノ粒子とシリカ粒子をヘテロ凝集により均一に複合化した単分散粒子を用いた。この単分散コア粒子を二段階の析出重合により、磁場に応答する雪だるま型の異方性複合粒子を合成した。さらに、外場作用下での集積状態を観察できるようにミクロンサイズの複合粒子を合成した。雪だるま複合粒子に磁場を印加し、その集積状態を光学顕微鏡で観察したところ、磁性成分を含む雪だるまの頭部が印加磁場方向に対して並んだ構造を示した。一方、電場作用下での雪だるま複合粒子は、印加方向に対して粒子長軸を平行に向けた鎖状構造を形成した。さらに、磁場と電場の両者を同一方向に印加した場合は、雪だるま粒子の頭部を一方向に向けて配列した構造も観察することができた。これらの結果から、電場および磁場を複合的に利用することで、異方性粒子の配向性も制御できる粒子規則配列化が可能であることを示した。
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Research Products
(5 results)