2009 Fiscal Year Annual Research Report
中国における物流産業の高度化と企業のロジスティクスシステム構築
Project/Area Number |
20683005
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
李 瑞雪 University of Toyama, 経済学部, 准教授 (20377237)
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Keywords | 中国物流産業の高度化 / ロジスティクス戦略 / サプライチェーンマネジメント / サードパーティロジスティクス / 中国市場 / ロジスティクスシステム / 市場戦略 / 中国日系企業 |
Research Abstract |
本年度では、まず前年度の実施した中国日系企業のロジスティクスシステム構築実態に関するアンケート調査の結果を分析し、分析内容をワーキングペーパーと雑誌論文にまとめた。アンケート調査結果を踏まえながら、報告者は2009年8月から2010年3月にかけて、5回にわたって中国の華南地域、華東地域、東北地域、華中地域、西南地域の物流産業と日系企業を対象にフィールドリサーチを実施した。とりわけ中国日系自動車メーカーのロジスティクス戦略トロジスティクス体制構築に焦点をあて、その実態解明を進めてきた。一方で、中国物流産業における水運産業、貨物市場、外資系物流企業を中心に、物流産業の高度化が企業のロジスティクスの在り方に与える影響という視点から洞察を続けてきた。これら一連の調査に基づく研究は報告者の下記の公刊論文・報告書に一部反映されており、残りの内容も執筆中のものを含めて順次論文にまとめるべく鋭意努力している。中国物流産業の急速な高度化は中国日系企業のロジスティクス戦略およびロジスティクスシステムの在り方に大きなインパクトを与えるにもかかわらず、日本ではまだ十分に研究されていない。報告者の実施している一連の調査作業は基盤情報の蓄積という点で重要な意味があると考える。地道な現地調査に裏付けれる濃密な資料は、日系企業のロジスティクス戦略とロジスティクス体制構築の実態と方向性を的確かつ包括的に把握するための知見につながるものと考える。
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