2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20683007
|
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
杉山 崇 神奈川大学, 人間科学部, 准教授 (40350821)
|
Keywords | 来談者中心療法 / 認知行動療法 / 慢性抑うつ / 被受容感 / 被拒絶感 / 心理療法 / 治療関係 |
Research Abstract |
今年度は1、研究成果の公表、2、調査・実験などの基礎研究の推進、3、実践研究の実施を並行して行った。1、研究成果の公表については、国際学会(AsianCognitiveBekaviourTherapyConference;韓国ソウル)、および国内学会(日本心理学会×2件;東京;日本大学、日本心理臨床学会;福岡;福岡国際会議場、日本認知療法学会;大阪;大阪国際会議場、日本学生相談学会;東京:立教大学)にて実践研究の成果、実証研究の成果について公表を行った。特に国際学会と日本認知療法学会では研究協力者に臨床経験10年超の臨床心理士延6名の協力を得て、実践研究の成果の臨床的な意義について各方面から多角的に検討する形で成果報告が行われた。 2、の調査・実験研究では、まず来談者中心的認知行動療法の「来談者中心」という治療関係要因についてのアナログ研究による調査研究を行い、「また来談したくなる」治療関係要因を特定した。また、男女別に被受容感の醸成につながる自己開示のあり方も同定することができた。実験では多義的に解釈できる自己への他人的なリアクションをポジティブ、ネガティブ如何様に解釈して、どのような情動体験をするのか、被受容感および被拒絶感の個人差による反応の違いを検討した。 3、実践研究では慢性の抑うつに悩む個人に対して来談者中心的認知行動療法を施行した。マニュアルを施行する際に、マニュアル通りの進め方を受け入れる対象者要因や逆に受け入れない対象者要因を検討し、マニュアル通りの進め方を受け入れない場合への対応も可能な柔軟で汎用性のあるマニュアルの作成に向けた検討を行った
|