2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20684009
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
都丸 隆行 High Energy Accelerator Research Organization, 超伝導低温工学センター, 助教 (80391712)
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Keywords | 素粒子実験 / 宇宙物理 / 超精密計測 |
Research Abstract |
本研究は、レーザーアクシオン探査実験の技術構築および追試を目的としたものである。レーザーアクシオン探査は強力なレーザー光を超伝導電磁石内に打ち込み、アクシオン-フォトン変換によるフォトンの消失(あるいは生成)を計測するものである。完全に実験室内でパラメータを決められるため、不定性が少ない。代表的なレーザーアクシオン計測の方法は磁場内でのレーザー偏光の回転を計測するものである。具体的なセットアップは、磁場との相互作用長を稼ぐファブリペローキャビティー、偏光を計測するための偏光子、偏光検出精度を上げるための偏光変調子などを導入して精密な偏光回転量を計測する。 本年度はこれらの光学系開発を中心に研究を行った。まず、テーブルトップ上で長さ50cm程度のファブリペローキャビティーの開発を行った。とりあえずは大気中、フィネス数100程度で実験を行い、キャビティー制御に成功した。また、漏れ磁場により鏡表面で生じる偏光回転誤差の影響を調べるため、超伝導電磁石の漏れ磁場計測および、鏡のFaraday効果、Cotton-Mouton効果について評価を行った。さらに、有限要素シミュレーションを用いて偏光変調子の開発を行った。来年度は引き続き光学系の開発を行うと共に、超伝導電磁石の整備を行う予定である。
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