2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20685004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩本 武明 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70302081)
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Keywords | ビシクロ[1.1.1]ペンタシラン / X線結晶構造解析 / 反転σ結合 / スタファン / σ共役 / 多環式シラン / ペルシラスタファン / σ-π共役 |
Research Abstract |
ビシクロ[1.1.1]ペンタシランが橋頭位で3つ連結されたペルシラ[3]スタファンの合成単離およびX線構造解析に成功した。本研究で合成したペルシラ[n]スタファンは2つの紫外可視吸収帯を示し、ビシクロペンタシランユニットの増加に伴って、これらは顕著に長波長シフトした。理論計算の結果、この長波長シフトは橋頭位ケイ素-ケイ素σ結合間の共役、および環骨格を形成するケイ素-ケイ素σ結合間の共役によるものことを明らかにした。さらにビシクロ[1.1.1]ペンタシラン-フェニレンオリゴマーを合成し、ビシクロ[1.1.1]ペンタシランが芳香族基とσ-π共役を示すことを見出した。さらに橋頭位に電子供与性および電子求引性のフェニル基を導入した一連のビシクロ[1.1.1]ペンタシランを合成し、フェニル基上の置換基がビシクロ[1.1.1]ペンタシラン骨格の構造と電子状態に及ぼす効果を明らかにした。 また、1,3-ジシラビシクロブタンが橋頭位で連結された化合物の合成に成功した。この化合物の構造はそのアルコール付加体の構造解析および理論計算により決定した。この化合物は、孤立した1,3-ジシラビシクロブタンユニットおよび同じケイ素数(6個)をもつペルアルキルヘキサシランに比べて顕著に長波長シフトした紫外可視吸収帯を示した。この顕著な長波長シフトした紫外可視収集帯および理論計算から、1,3-ジシラビシクロブタンユニットの橋頭位間ケイ素-ケイ素σ結合同士が顕著に相互作用することを明らかにした。この化合物は熱的に不安定であり、室温では徐々にケイ素-炭素二重結合を分子内に2つ持つ特異な環状化合物へ異性化することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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