2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20685012
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 守俊 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (00323501)
|
Keywords | プローブ / タンパク質リン酸化 / 可視化 / 生物発光 / in vivo / キナーゼ / イメージング / シグナル伝達 |
Research Abstract |
タンパク質のセリン・スレオニン・チロシン残基のリン酸化は,細胞内シグナル伝達のON/OFF調節に関わる最も主要な分子過程である.本研究では従来にない全く新しい原理の分子プローブ("分解制御型プローブ"と呼ぶ)を開発し,生体内(in vivo)ならびに細胞内の微小ナノ局所におけるタンパク質のリン酸化の可視化計測を共に実現することを目的とする. 平成22年度においては,平成21年度までに作製した分解制御型プローブについて生体(in vivo)でのキャラクタラリゼーションを行った.分解制御型プローブを発現する細胞をマウスに移植し,高感度CCDカメラを設置した暗箱中でこのマウスを可視化したところ,インスリン依存的に分解制御型プローブの生物発光が上昇する様子が観察された.このことから,本プローブが生体においてタンパク質リン酸化を可視化する分子プローブとして機能することが分かった.ただ,生物発光強度は十分とは言えず,プローブの更なる改良が必要と判断した.従って,プローブに導入する生物発光タンパク質(ルシフェラーゼ)の高輝度を図ることとした.ルシフェラーゼの基質結合部位周辺に集中的にアミノ酸変異を施し,高輝度化した変異体を効率よく単離するアッセイ系を構築してスクリーニング評価したところ,オリジナルのルシフェラーゼと比較して10倍以上高輝度化した変異体を取得できた.
|