2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Creation of the next-generation semiconductor-based nano-spin electronics devices
Project/Area Number |
20686002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
OHYA Shinobu The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (20401143)
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Project Period (FY) |
2008 – 2011
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Keywords | スピントロニクス / 量子ヘテロ構造 |
Research Abstract |
本研究では、半導体デバイスでは従来用いられてこなかった電子のスピン自由度を活用して、高速かつ不揮発な半導体量子スピンエレクトロニクスデバイスを実現することを目標としている。半導体で観測される現象の中でも特に、GHz~THzの高速な物理現象である共鳴トンネル効果(量子サイズ効果)に注目し、強磁性半導体ナノ構造や半導体中に強磁性ナノ微粒子を埋め込んだ材料を用いて、共鳴トンネル効果とスピン自由度を組み合わせて、半導体ベースの超高速不揮発性メモリや再構成可能な超高速論理回路を実現することを最終目標としている。 本提案では、その中でも特に実現性が高いと期待されるスピン単安定双安定転移論理素子(Spin Monostable-Bistable transition LogicElement : Spin -MOBILE)の実現を第一の目的とする。Spin-MOBILE を用いた演算回路においては、磁化の向きを変えるだけで論理演算出力(AND, OR, NORなど)を不揮発的に書き換えることができる。その結果、従来よりも少ない素子数でコンピュータの演算回路を構成できる。本提案では、Spin-MOBILEを用いた回路を作製し、このような不揮発的な論理演算出力の書き換え動作を実証することを最終的な目的とする。Spin-MOBILEは数百GHzからTHzの大変高速な動作が可能である。さらに不揮発性を持ち合わせているため、従来の半導体デバイスでは困難であった高速かつ不揮発な動作が可能である。
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