2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20686003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宇治原 徹 Nagoya University, 工学研究科, 准教授 (60312641)
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Keywords | 半導体 / 結晶成長 / プラズマ |
Research Abstract |
本研究は、プラズマVLSバルク結晶成長法を開発し溶液成長の成長速度を向上させ、高品質SiC結晶の高速成長を実現することを目的とし研究を行った。昨年度までに、高温環境対応型の大気圧プラズマトーチの設計、電源などの準備を完了し、また、プラズマ供給のベースとなるガス供給法の最適化も行った。しかしながら、成長途上においてガス供給がすすまなくなるという問題が浮上し、昨年度までにある程度その問題も解決した。本年度は、さらに以下について実施し、知見を得た。 (1) 大気圧プラズマ生成装置を用いたプラズマガス供給VLS装置の開発: 昨年に引き続き、装置開発を行った。特に、ガス供給が進まなくなる問題を解決するために、ガスノズル、およびガス加熱方法について検討を行い、ある程度、問題解決のめどをつけた。 (2) プラズマガス供給によるΔC増加の確認と供給量制御: 装置開発はある程度実施できたが、技術的な問題により、高温環境下でプラズマ発生を実現することができず、本項目は達成できなかった。その一方、ガス供給実験の最適化により本研究開始前よりも2倍以上高効率に原料供給する条件を見いだした。 (3) プラズマガス供給による種結晶上への結晶成長、及び10mm角SiC基板上へ500μm/hr以上の成長速度実現: 前段階が未達であったために、本項目も実現できなかった。しかしながら、ガス供給の最適化により、1インチ結晶において約1mm厚近くの結晶を成長するには至った。 (4) 高品質結晶の証明: 本研究は溶液を介した結晶成長で高品質結晶を実現することも目的の一つとしているが、トポグラフィー、エッチピット観察から従来のSiCよりも高品質結晶が実現されることを証明した。
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