2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20686004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 秀士 Hokkaido University, 触媒化学研究センター, 助教 (30322853)
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Keywords | 表面元素分析 / 非接触原子間力顕微鏡 / 放射光X線 / 水晶振動子 / X線支援非接触原子間力顕微鏡 / XANAM |
Research Abstract |
本年は二次元画像化をより詳細に検討するため、装置分解能向上を目的とした大きく2つの装置改良を行った。1、現有装置のピエゾ積層薄膜レバーは半導体プロセスにより作成されるためNC-AFM探針先端が鋭くなりにくい。そこで音叉型水晶振動子に金属細線を取り付けたQTF型AFMプローブに変更すれば格段の性能向上が期待できる。QTFは市販の32kHz音叉型水晶振動子(CMAC製φ2mm×6mm)を使用して、水晶振動子部分のパッケージングを除去し、音叉の片側に細線15μmの金属細線をマイクロマニピュレータで取り付けることで、新しいNC-AFMプローブを製作した。また新規に32kHz音叉型水晶振動子に適合するプリアンプも新調した。またQTFは試料と共に測定装置内を可搬できなくてはならないので、既存の搬送機構と出力信号電気配線を活かしたQTF用AFMプローブフォルダを新規設計・自作した。サイズは、15×12×8mm^3の非常にコンパクトな設計であり、これまでのピエゾ積層薄膜レバーと同等の可搬性を実現した。2、測定試料その場調製、表面処理装置の整備、試料冷却シュラウドシステムの自作等既存装置には直接内部で試料調製できる機構がなく、それまでは試料調製を別途行う必要があった。そこで真空層内で直接試料調製が行えるようクヌードセンセル蒸着源と水晶振動子式膜厚測定計の追加を行った。これにより微細に蒸着量をコントロールした金属・半導体部分蒸着基板試料を作成することが可能になった。また長時間試料位置を安定させるための、試料冷却シュラウドシステムを自作した。これでより安定に長時間の信号積算が可能となりS/N(信号・ノイズ)比の向上を行うことができた。また、他に試料としてNi_2P単結晶表面等の異種元素混合表面の検討を行った。以上より、本課題の根幹である異種原子混在表面のナノレベル表面元素分析を行う準備が整った。
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Research Products
(4 results)