2009 Fiscal Year Annual Research Report
基盤構造メカニカルインターフェースの創成と構造物の地震時崩壊挙動の実験的評価
Project/Area Number |
20686031
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
齊藤 正人 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40334156)
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Keywords | 動的相互作用 / インピーダンス特性 / メカニカルインターフェース / 振動数依存性 / 非線形性 / 地盤 / 基礎構造物 / 崩壊挙動 |
Research Abstract |
本研究の目的は、本申請代表者がアメリカ土木学会(ASCE)で発表した2007年の論文「Masato Saitoh : Simple Model of Frequency-Dependent Impedance Functions in Soil-Structure Interaction Using Frequency-Independent Elements, Journal of Enineering Mechanics」に基づき、これまで構築することが極めて困難と言われ続けてきた"基盤構造のメカニカルインターフェース"を創成することである。そして、強震動を受ける地上構造物と基盤構造との連成応答予測を飛躍的に向上させるシミュレーション技術を確立すると共に、基盤構造の複雑な振動数依存性が地上構造物の崩壊挙動に及ぼす影響を解明することを目的とする。本年度は、昨年度から継続してメカニカルインターフェースの改良・改善を実施した。特に、機械装置固有の問題、例えば回転慣性機構のギヤ軸が高振動数域(特に8Hz以上)において共振・変形し、不要な振動モードが生成されることや、ダンパーユニットの固定箇所などの変形に伴う減衰低下などは、本装置の構築において、想定外の難題となった。これらはインピーダンスの不一致としてのみ計測上に現れてくる。特に、本装置におけるCore Systemでの5Hz近傍の剛性低下域の再現性が著しく劣化する結果となった。また、高振動数域におけるインピーダンスの虚部が減少する問題が生じた。本研究では、原因究明のため、様々な角度からデータ計測を行い、その要因を特定するに至った。そして、これらの原因究明・対策法を検討し、ギヤ軸の変形を抑制するためのギヤボックスの改良、ギア遊間の調整機能の追加、ダンパーユニットの改善を行い、所定のインピーダンス特性を再現するに至った。
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