2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20686059
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Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
松本 さゆり Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute, 施工・制御技術部, 研究官 (90317751)
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Keywords | 複合水中音響レンズ / 広角 / 低収差 / FDTD / geometric skew ray |
Research Abstract |
港湾土木施工の安全管理や水中セキュリティーなどのために、水中を広範囲にリアルタイムで視認することへの要求は非常に高く、水中の濁りや照度に関わらず遠方まで到達する音響を用いた水中視認装置に期待がある。その実現を目指し、光学カメラで取得する映像の様な2次元の広角・低収差な映像を取得可能な音響レンズの検討を試みた。 1. 2次元の広角・高性能水中映像取得のための複合音響レンズの検討 周波数掃引法を用いることを前提とした2次元の広角・低収差な水中映像取得のための複合音響レンズを港湾周辺での要求を満たすよう設計・製作した。レンズ材は物理定数が既知のアクリル(三菱レイヨン、ACRYLITE)とし、視野は縦横共に33.0度、Fナンバー1.3とした広視野・高画質の望める3枚組みの複合音響レンズとした。これに対し、水槽内で性能を確認するための実験及びFDTDによる数値計算を実施した。また、音線理論(geometric skew ray)による性能評価法を検討し、波動解析では難しかった収差の評価ができるようになった。精密なレンズの評価法としては重要な成果である。 2. 音響レンズ表面に凹凸パターンを設ける反射防止構造 複合音響レンズの複数枚のレンズ間で、表面に凹凸パターンを設けた反射防止対策を行うことでレンズ間の反射を低減する高性能な画像を取得する複合水中音響レンズを実現できると考えた。溝の深さ等の条件をいくつか変化させた平板サンプルの製作をしたものの、計測方法、サンプルのサイズに問題があると分かり、計測方法の変更の必要性が生じた。これにより、計測法の文献調査を行い、計測方法の検討を行なった。この課題については未解決であるが、引き続き検討を実施している。
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Research Products
(8 results)